全国的なピラティススタジオの推移について

ピラティス市場は健康志向の高まりを背景に急速に成長しています。

特に女性を中心に人気が広がり、フィットネス市場全体でも注目を集めています。

世界のピラティス市場は2024年から2036年までの間に、毎年10%の成長率を維持すると言われています。

この成長は、健康志向の高まりとともに、ピラティスが持つ多くの健康効果への認識が広がっているためです。

日本市場も例外ではなく、日本のフィットネス市場におけるピラティスの需要は増加傾向にあり、2022年にはフィットネスクラブの会員数が265万人を超えています。

この数字は年々増加しており、ピラティススタジオの数も増加しています。

ピラティスが健康とフィットネスの分野で重要な役割を果たしていることは明らかです。

特にピラティスは、ストレス解消、柔軟性の向上、姿勢の改善、筋力の強化など多くの健康効果が認識されています。

よって、ピラティススタジオの需要は急増中です。

これらの要因から、日本のピラティス市場は今後ますます拡大する見込みです。

ビジネスチャンスを逃さないためにも、今がピラティス事業を始める絶好のタイミングです。

さて、ではピラティススタジオをOPENするには、どのような方法があるのでしょうか。

フランチャイズ契約を結ぶ

(フランチャイズ契約は初期費用が高額になりやすいため、企業様のセカンドビジネスとして参入することが多いです。)

では、フランチャイズ契約を結ぶことのメリットやデメリットはどこにあるのでしょうか。

 A社B社C社
加盟金500万円300万円200万円
ロイヤリティ定額 7.5万円/月定額 30万円/月定額 15万円/月
保証金-100万円-
開業研修費含む50万円含む
会員管理システム費5万円/月3万円/月0円
広告分担金7.5万円/月2万円/月0円
FC技術関連費10万円/月-0円
イニシャルコスト500万円450万円200万円
ランニングコスト30万円35万円15万円

※青色のマーカーがランニングコスト/黄色のマーカーがイニシャルコストです。

イニシャルコストとは、サービスやシステムの導入時に一度だけ支払う費用で、「初期費用」「一時費用」とも呼ばれます。

ランニングコストとは、サービスやシステムの運用や維持管理のために継続的に発生する費用で、「維持費用」とも呼ばれます。

例えば、

・新スタジオに入居する際にかかる敷金や礼金はイニシャルコスト、毎月支払う家賃はランニングコスト

・空調機器の購入はイニシャルコスト、定期的な清掃やメンテナンスにかかる費用はランニングコスト

人件費は雇用契約が継続する限り毎月支払うため、ほとんどの企業で発生するランニングコストということになります。

上記のように、イニシャルコストは最低でも200万円ほどかかることが多いようです。

ですがその分、その会社のブランドを背負えるというメリットがあります。

それによって、集客や顧客管理などは随分と楽に行えることでしょう。

但し、どこの会社と契約しようとロイヤリティは必ず発生します。

売上が良くても悪くても必ず発生します。

このイニシャルコストランニングコストとどのように向き合っていくのかしっかりと熟考する必要があるでしょう。

自分のブランドのスタジオをオープンさせる

②自分のブランドのスタジオをオープンさせる

自分がオーナーとなりスタジオをオープンさせるまでの道のりとは、、、

01

スタジオの開業場所を決める

ピラティススタジオを開業する際、場所の選定は一番重要といってもいいでしょう。

『場所選び』

・ターゲットとする顧客の居住エリアや通勤ルートなどを考慮する

・同じエリアに競合他社が多いか少ないかの確認を行う

・アクセスの良さ(駅近や駐車場の有無など)

自宅をスタジオとして利用する方もいらっしゃいますが、プライバリーやセキュリティの面で考慮が必要でしょう。

テナントを検討する場合、 契約内容や立地を重点的に比較し、最適な選択を目指しましょう。

場所選びは、スタジオの長期的な成功の鍵となり、慎重な選定が求められます。

02

開業資金の調達

制度融資 小規模事業者や中小企業を対象に、将来回復や成長が見込めると判断された場合に融資されます。低金利で、長期間借り入れできる場合もあります。

日本政策金融公庫 個人事業主や中小企業を対象に、開業資金を調達するための融資制度があります。民間金融機関よりも金利が低く、返済期間も長いなどのメリットがあります。

民間金融機関の保証付融資 起業時は実績が乏しいため、銀行や信用金庫などの民間金融機関から直接融資を受けるのが難しい場合に利用できます。信用保証協会に公的な保証人として債務の保証をしてもらうことで、民間金融機関からの融資を受けやすくなります。

ベンチャーキャピタル 出資の形で資金調達でき、返済義務はありません。

クラウドファンディング 基本的に返済不要な資金を集めることができ、プロジェクトに対する市場の反応を見ることができます。

この他にもいろいろな資金調達方法がありますが、最近はマンションの一室などを借りてプライベート専門のスタジオを開業される方も増えてきています。利益よりも開業の際のリスク管理に重きを置いている傾向にあります。そうなるとご自身の貯金の範囲内でスタジオをオープンさせることが可能となります。資金はおおよそ100万円~200万円で十分でしょう。

03

資格取得

ピラティスの資格は国家資格ではなく民間資格となりますので、資格を発行するスタジオは乱立状態となっております。大切なのは『どのスタジオで資格を取得するか』『学べるエクササイズ数はどれくらいあるのか』ではなく、『どれくらい実戦経験を積むことができるのか』です。有名なスタジオで資格を取る。たくさんのエクササイズが学べる。そんなことはさほど大切ではなく、実際にコースが終了し、自分でスタジオをオープンするのか、別のスタジオのオーディションを受けるのかする際に必ず必要になる『実践』をどれだけコースの期間内に積み重ねることができるかです。どの団体で資格を取得するのか検討する際に①金額②場所③コースの内容④開催日程⑤学べるエクササイズ数⑥担当講師などいろいろなことを考える必要がありますが、カリキュラムの中に、『実践』いわゆるロールプレイングのようなものがどれくらい含まれているかを確認することをおススメします。

04

開業届の提出

ピラティススタジオの開業には所轄の役所に開業届を提出する必要があります。事業を始める際の法的な手続きの一環であり、以下の点に注意が必要です。

・提出先 : 開業予定の場所に応じて、所轄の役所や税務署に提出する必要がある。
・提出内容 : 基本的な事業者情報や事業の内容、所在地などが含まれる。
・提出時期 : 事業を開始する前に提出するのが一般的ですが、地域や事業内容によっては異なる場合がある。
・手数料 : 多くの場合、開業届の提出には手数料がかかります。提出前に、所轄の役所で詳細を確認しておく。

地域や事業内容によっては、開業届の提出要件や手続きが異なる場合があります。開業前に十分な下調べと確認を行い、スムーズな開業を目指しましょう。

05

レッスンプログラムや価格の設定

ピラティススタジオを成功させるためには、ただピラティスが受けられる場所というだけではなく、お客様にとって他とは違う魅力のある空間である必要があります。その為、レッスンプログラムや価格は競合他社との差別化を図るといいでしょう。

・多様なニーズに応えるレッスンプログラム : 筋力強化、姿勢改善、慢性的な痛みの緩和、ダイエットなど、さまざまな目的に対応した内容を考案しましょう。
・競合との差別化 : 近隣スタジオとの違いを明確にし、自社スタジオの強みを打ち出す。
・適切な価格設定 : 競合の価格と自社スタジオのサービスを考慮し、市場価格に合わせたバランスの良い価格を設定。

顧客が納得のいく価格で質の高いレッスンを受けられる環境を提供することが、スタジオの長期的な成功に繋がります。

06

予約管理や決済方法の確定

ピラティススタジオ運営では、効率的な予約管理と多様な決済方法が鍵となります。オンラインやアプリを利用した簡単な予約システムは顧客の利便性を高めます。体験レッスンの予約を取る際に何度もメールや電話のやり取りがあるだけでお客様の意欲は低下していくでしょう。 また、クレジットカードや電子マネーなどの多様な決済オプションは、支払いの手間を減少させて多くの顧客を集客できることでしょう。しかし、手当たり次第に取り入れるのではなく、きちんと吟味し、必要なものだけ使用することをおススメします。

07

集客

ピラティススタジオオープンの準備が整ったら、一番大切集客に移ります。ピラティススタジオの成功には、ただ良質なサービスを提供するだけでなく、多くのクライアントを集めることが不可欠です。効果的な集客方法やマーケティング戦略を整えておきましょう。

HPを作成し集客導線を整えましょう。

個人でスタジオ運営をされている方の中には、無料サイトを活用しHPを作成されている場合もありますが、私は業者に外注することをおススメします。HPはスタジオの顔となるものです。自分の考えやスタジオの雰囲気などもクライアントに伝えることができます。最近では、サブスク制でHPを作成してくれる会社も増えてきておりますので、しっかりと調べ検討しましょう。

チラシを配布し、近隣住民の認知を高める

一昔前に比べるとチラシでの集客力は芳しくありません。1000部配布して1名入会してくれたら成功と言えるでしょう。その為チラシ配布の費用対効果はかなり低いと言っていいと思います。しかし、新規オープンするスタジオはまず近隣住民や近隣企業にその存在を知らせる必要があります。その為、スタジオオープンの1か月くらい前から週に1回のペースでチラシを配布することをおススメします。

SNSを活用し認知を高める

SNSはピラティススタジオの認知度を高める強力な手段です。FacebookやInstagram、Twitterなどで、スタジオの雰囲気や最新情報を発信することで、 不特定多数の顧客にアプローチが可能です。またInstagramの広告機能を使用することもおススメです。SNSを行う上で大切なことは継続性です。毎日とは言いませんが少なくとも週に3回くらいのペースで投稿を行うと良いでしょう。

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